《速報》政府が打ち出す「脱炭素支援策」、コインランドリー業界にも追い風

Laundry News（ランドリーニュース）～業界ニュース・トレンド情報～ 2024年11月

政府は中小企業の脱炭素化支援を本格化させる方針を発表し、対象分野に「業務用クリーニング・コインランドリー業」も含まれることが明らかになった。

これにより、エネルギー効率の高い乾燥機や省エネ対応のボイラー、さらには太陽光パネルなどの導入に対して補助金が適用される見通しとなっている。

経済産業省が公表した支援案では、「2025年度の補助金制度において、中小規模事業者が導入する省エネ・再エネ機器への支援対象を広げる」としており、特に高熱費に悩まされる業種として、コインランドリー業が具体的に例示されたことは業界関係者にとって朗報だ。

近年、コインランドリーは都市部のみならず郊外・地方でも増加傾向にあり、年間売上高は全国で2,000億円を超えるとも言われる一大マーケットへと成長している。

しかし、その一方で、乾燥機の燃料となるガス使用量の多さや、洗濯時の水使用量の多さから、「環境負荷が高い業態」として一部では批判の声もあった。 これに対し、2023年頃から一部の先進的なランドリーでは、高効率乾燥機（ヒートポンプ式やガスと電気のハイブリッド型）の導入や、IoTによる洗濯量最適化の仕組みを取り入れる店舗も出てきており、「環境対応型ランドリー」として注目を集めている。

今回の支援策は、そうした先進的な動きを後押しし、業界全体としてのグリーン化を促進する狙いがある。

実際に、ランドリー機器メーカー各社も11月初旬の「国際クリーニング総合展2024（東京ビッグサイト開催）」において、次世代型の省エネ乾燥機や排熱回収システムの展示を行い、来場者から高い関心を集めていた。

また、省エネ設備の導入だけでなく、再エネ電力（グリーン電力）を契約しているランドリー店舗への補助金加算制度なども検討されており、再エネ切り替えを進める動きも加速する見通しだ。 これにより、今後は「環境配慮型」を前面に出す店舗が増え、地域住民やエコ志向の高い利用者の支持を集める形での差別化が進むとみられている。

業界アナリストは「脱炭素への取り組みは、店舗運営コストの見直しとブランド価値の向上を同時に狙える。

特に電気代・ガス代の高騰が続く中では、単なるコスト削減ではなく、“持続可能な経営モデル”として注目すべきだ」と語る。 2025年度から始まる本格支援策を前に、今こそ経営者にとって「省エネ投資のタイミング」が問われている。