2024年11月、神奈川県は「防災ランドリー」モデル事業として、太陽光発電+蓄電池+非常用給水タンクを備えたコインランドリー2店舗の運用を開始した。これは、大規模停電や断水時にも最低限の生活衛生を保つ“地域インフラ”としてランドリーを活用する取り組みだ。
運営を担うのは、県内で10店舗を展開する中堅事業者「クリーンアップ湘南」。導入された機器は、電力供給がストップしても約24時間は稼働可能とされ、今後の自然災害対策として注目を集めている。🧺《防災ランドリー》神奈川県がモデル事業を開始、停電時にも洗濯可能に
── 災害時にも洗濯難民を出さない。神奈川県が先行導入した「防災ランドリー」の実力とは?──
記者: 実際にこの「防災ランドリー」はどういう仕組みなんでしょうか?
神奈川県・担当者: 通常営業時は地域の人たちに開かれたコインランドリーとして運営されますが、災害発生時には「避難所連携型」として稼働します。停電時でも太陽光+蓄電システムで必要最低限の電力を確保し、断水していても給水タンクから水を供給可能です。特に、乾燥機の稼働が可能な点が高評価を受けています。
記者: 今後、全国的な展開もあり得るということでしょうか?
神奈川県・担当者: はい、現時点でも他の自治体から関心の声が上がっており、当県としてもマニュアル化や実証結果の共有を進めています。防災ランドリーは、単なる非常時の施設ではなく、「普段使い×非常時対応」のハイブリッドモデルとして評価されつつあります。
記者: 非常時にも清潔を守るインフラとして、コインランドリーの価値が見直されそうですね。
神奈川県・担当者: まさにその通りです。被災者支援の質を高める一つの手段として、ランドリー施設の役割は今後ますます重要になっていくでしょう。
